「保育」を伝える
これまでの保育施設のパンフレットには、施設の立地や理念、活動内容、行事、1日の流れが書かれていることが一般的でした。
しかし、保育施設で毎日大切にされていること、それは間違いなく「保育」です。
従来のパンフレットでも「保育」を伝えようとする意図はあったと思いますが、
本当にその魅力や違いが伝わっていただろうか?
と考えることがあります。
園によって「保育」の捉え方やアプローチには、驚くほど大きな違いがあります。
それぞれの園で実際に行われている保育の様子や想いを、わかりやすく伝える。
それが私の目指すデザインです。

保育施設のブランディング
ブランディングとは「らしさ」を作ることです。
誰から見ても、その園らしいと思えるいい印象を持ってもらえるデザインを目指しています。
保護者にとって
近年、複数の保育園を見学する保護者も増えてきたように思います。
私自身、保護者の立場で保育園を選ぶ際にいくつもの園を見学しましたが、その中で感じたことがあります。
いざ家に帰り、もらってきたパンフレットを広げて家族で相談しようとしたとき、
“このパンフレット、どの園のものだったかな?”
と一緒に見学に行った夫はと混乱していました。
多くの保護者にとって、保育園選びは初めての経験です。
何園も見学し、パンフレットを受け取る中で、それぞれの園の違いがわかりにくくなってしまうこともあります。
似たようなデザインや構成のパンフレットでは、記憶に残りづらいのです。
私は長年保育園に携わる仕事をしてきて、保育園にはそれぞれ個性があり、園ごとに大きく違いがあると感じています。
しかし、パンフレットを見ただけでは、その違いが十分に伝わらないことが多いのです。
そのことが、なんだか勿体ないと感じます。
私自身は、園の違いを感じ取ることができるからこそ、その園らしさを表現し、保護者や関係者にしっかり伝わる形にしたいと思っています。

職員にとって
保育園のパンフレットやホームページを一番目にするのは、実はその園の職員です。
だからこそ、職員の方々のお気に入りのデザインを作ることが重要です。
「見て!見て!!!」と自信を持って他の人に見せたくなるようなパンフレットやホームページ。
職員のやる気や愛着を深めるきっかけにもなります。
おしゃれさや美しさだけではなく、その園らしさに共感できるデザインをご提案しています。
地域にとって
保育園は地域社会の中で重要な役割を果たしています。
地域の子育て家庭に向けた情報発信やイベントを通じて、園が地域とつながることは、在園児の保護者だけでなく地域全体にとっても価値があります。
また、園の活動や取り組みに地域の理解が深まることで、地域資源を活用した保育や連携が深まります。
それにより、子どもたちがより良い環境で育つための基盤が整います。
子どもにとって
私が作るデザインは基本的に大人向けのもので、直接子どもが見るものではありません。
しかし、保護者や職員、地域との関係が良くなることで、結果的に子どもたちにとってもより良い環境が生まれるのではないかと考えています。
関わるすべての人にとって
保育園には、保護者、職員、地域、そして子どもたちなど、多くの人が関わっています。
それぞれの立場で園に親しみを持って協力したいと感じてもらいたいですよね。

ハルデザイン設立の経緯
前職で保育施設向けの研修を行う会社に勤めていた経験から、北海道から鹿児島まで、全国約200箇所の保育施設を訪問させていただきました。
デザインや研修の打ち合わせを通じて、先生方から多くの保育の現場について教えていただきました。
その中で、「保育をより良くしたい」「社会福祉の向上を目指したい」という先生方の熱い想いに触れ、私自身も保育施設が大好きになりました。
2019年に独立し、それ以来、保育施設の役に立つ仕事がしたいという想いで、保育関係に特化したデザインの仕事を続けています。
保育施設専門
保育施設に特化しているからこそ、他園の事例や保育のことがよくわかります。
これにより、他にはないご提案が可能です。
デザイン制作には、リサーチや業界の理解が不可欠。
保育に関する知識や経験を活かし、保育施設に特化することで、お客様とハルデザイン、双方にとって価値のある仕事を実現しています。

デザインが生み出す価値
保護者との相互理解
- 園の大切にしている想い
- 取り組み
- 取り組みの意味
- 園のルールや約束
- 保護者の欲しい情報
わかりやすく伝えるデザインで、保護者との円滑なコミュニケーションを実現します。
職員の働きやすさ向上
情報発信を明確に整理し、職員間の認識のズレを減らします。
保護者の理解が深まることで、職員の負担軽減にもつながります。
園児募集・職員採用
園の想いやビジョンに共感する保護者や職員を惹きつけるためのデザインを提案します。
地域社会との連携
地域への情報発信を通じ、地域とのつながりを強化します。
保育の質向上
これらすべてが相乗効果を生み、保育の質向上に貢献します。
デザインで保育をもっとよくする
福祉は人の手が必要な尊い仕事です。
私は、保育園の先生方が目の前の子どもたちに全力を注げるよう、デザインの力でサポートしたいと考えています。
保育園にはもともとたくさんの「よさ」があります。
その魅力を引き出し、伝えること。
デザインがその架け橋になることを信じています。
デザインは単なる装飾ではなく、そこに込められた想いや課題を解決する力を持っています。
これからも、先生方や保護者の皆さんと一緒に、保育を支えるデザインを考え続けていきたいと思います。
一つひとつのご縁を大切にしながら、未来の子どもたちの笑顔をつなぐお手伝いができれば嬉しいです。
