保育園のパンフレット・ホームページ制作

保育園のパンフレットに“園らしさ”を込めるには?デザインとブランディングの考え方

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保育園のパンフレットやホームページをつくるとき、「園の良さを伝えたい」という想いはどこも同じ。

でも、その園“らしさ”がある園と、どこかで見たような園の違いはどこにあるのでしょうか?

私は、保育園のパンフレットやホームページを作るお仕事をしてきて、今までにたくさんのお客様からこんなお声をお聞きしてきました。

うちのパンフレット、かわいいけど、どこかで見たような…

パンフレットに載せたい情報は、どの園にもたくさんあります。

けれど、どう表現すればパンフレットを見た保護者に「他の園とはちがうね」と感じてもらえるのか。

さらに、保護者の受ける印象以上に大切なのは、園の先生方が「これはうちっぽくて、いいね」と納得できることだと、私は感じています。

自分が気に入っているパンフレットやホームページは、自然と「見て見て」と人に勧めたくなります。
その雰囲気は、受け取った保護者にもきっと伝わるはずです。

では、“園らしさ”はどうやって表現すればよいのでしょうか?

今回は、園ごとに異なる“らしさ”をデザインやイラストで表現するための、2つの方法をご紹介します。

自己紹介

こんにちは。ハルデザインの鶴田です。

「デザインで保育をもっとよくする」ことを目指して、保育園・幼稚園・こども園などの保育施設専門のパンフレットやホームページ制作を手がけています。

これまで全国200ヶ所以上の保育施設を訪問し、園ごとの個性や想いに触れてきました。そのたびに、「保育園って本当にみんな違っていて、それぞれの魅力がある!」と実感し、ますます保育施設が大好きになりました。

目次

保育園の“らしさ”をデザインで表す2つの方法

2つポイントがあります。

方法1:デザインやイラストの“作風”で伝える

まずひとつ目は、「誰が作るか」によって“らしさ”を表現する方法です。

たとえば、やわらかい水彩タッチ、シンプルな線画、ポップな配色など、デザインやイラストには制作者それぞれの「作風」があります。

同じ情報を載せていても、作風が変わるだけで「落ち着いた園らしさ」「にぎやかで親しみやすい雰囲気」など、まったく印象が変わります。

園の空気感や保育の考え方と作風が合うと、言葉以外でもその園「らしさ」が自然と感じられるものです。

パンフレットやホームページは、園の“顔”になるもの。どんな作風が合うのか、誰と一緒に作るかという視点も、実はとても大切です。

方法2:“モチーフ”で伝える

もうひとつの方法は、園で大切にしている“考え方”や“価値観”をモチーフにして、デザインに取り入れることです。

たとえば、園の理念や教育方針、空間づくり(環境構成)、先生たちが日々子どもたちにかけている言葉、園で長年使われている合言葉など。

また、園庭の大きな木や手づくりの看板、制服の色や形など、園に根付いた“象徴的な存在”をモチーフにすることもあります。

そうした「園の中で大事にされていること」をロゴやイラストに反映させると、見る人に「なんだかこの園らしいね」と自然に伝わります。

ポイントは、“どんな素材を使うか”ではなく、“なぜそれを選ぶか”。

意味のあるモチーフを通して、その園にしかない空気や文化が感じ取れる
そんなパンフレットは、情報以上の“感覚”を届けてくれます。

保育園の理念を伝える園パンフレット|栄光愛児園様

保育園らしさを表現して園をブランディングする

ここまでお読みいただいて、
「なんでそんなに“らしさ”にこだわるの?」と思われた方もいるかもしれません。

私は、保育園や幼稚園をただ「広報する」のではなく、
その園ならではの価値を“見える形”にすることを目指して仕事をしています。

これまで多くの保育施設を訪問させていただく中で、
それぞれの園に異なる考え方があり、
その考えを反映した環境づくりがされていることに気づきました。

けれど、私が目にするパンフレットやホームページは、どれもどこか似ていて、
園ごとの違いや魅力が伝わりにくいと感じることが多かったのです。

こんなに園ごとにちがう魅力があるのに、それが外からは伝わってこないのは本当にもったいない。

だから私は、園の個性や考え方が、園の外にいる人にも伝わるようにしたいと思うようになりました。

そのためには、園の先生方が大切にしていることを丁寧に汲み取り、
「これはうちの園らしいね」と心から思えるデザインをつくることが必要
だと考えています。

専門的には「ブランディング」とも呼ばれる考え方ですが、難しく考える必要はありません。

大切なのは、園の先生たちが日々当たり前にやっていることや、ずっと大切にしてきた想いが、誰かの目にも“魅力”として伝わるようにすること
その橋渡しを、デザインの力でしていきたいと思っています。

園ごとの“らしさ”を大切にした制作事例をご紹介します

デザインやイラストの“作風”で伝える

デザイナーさんとのコラボレーションによって、園の雰囲気を“見える形”にすることで、「この園らしくていいね」と感じられるデザインが生まれます。

園らしさを引き出すために、こんな質問をしています

“モチーフ”を選ぶヒント

実際の制作では、園の先生方にじっくりお話を伺いながら、“らしさ”を言語化していくところから始めています。

その際に大切にしているのが、5つの視点からお話を聞くことです。

内容は、シンプルな問いばかりですが、丁寧に伺っていくと、その園らしい考え方や哲学が浮かび上がってきます。

  • 歴史の視点:どうしてこの園ができたのか、どんな想いが背景にあるのか
  • 機能の視点:保育施設としての機能。開園時間、預かり人数、子育て支援の取り組みや、立地
  • 関係性の視点:保護者や地域、職員など、どんな人たちとどんな関係を築いているか
  • 文化の視点:園の中にどんな価値観や雰囲気があるか
  • 社会との関わりの視点:その園が社会にどんな貢献をしているか、どんな存在でありたいか

デザインの好みに関する質問

デザイン制作の際は、「どんなモチーフを使うか」だけでなく、
先生方ご自身の“好み”や“園に合うと感じる雰囲気”についても丁寧にヒアリングしています。

たとえば、以下のような視点でお聞きしています:

  • 園をイメージする色(ナチュラル系、寒色系、暖色系など)
  • 園の雰囲気(あたたかい/明るい/元気/ナチュラル など)
  • お好みのデザインテイスト(かわいい/シンプル/写真メイン/イラストメイン など)
  • ロゴや使いたい写真などの素材について
  • 「シンプル↔複雑」「安心↔元気」など、園のイメージに近い言葉を選んでいただく5段階評価

こうしたビジュアルの方向性を共有していただくことで、
「先生たち自身が“これはうちの園らしいね”と感じられる」デザインに近づけていくことができます。

被りを避けるための軽い他園リサーチ

制作に入る前に、近隣の保育施設のホームページをざっと確認することがあります。

目的は、すぐ隣の園とデザインや雰囲気が似すぎてしまわないようにするため。

近年では、保護者が複数の園を比較して見ていることも多く、
意図せず「似たようなデザイン」になってしまうと、園の個性が埋もれてしまう可能性があるからです。

あくまで、地図や行政のホームページ、公開されている園の資料を参考にした軽い下調べですが、
「この園ならではの表現」を考えるうえで、ささやかながら大切なステップだと感じています。

まとめ

園ごとにちがう“らしさ”をどう表現するか。

それは、パンフレットやホームページをつくるうえで、ただ情報を伝えるだけではなく、「誰にどう伝えたいか」を大切にすることだと、私は考えています。

今後、園の魅力を形にすることをご検討されている方にとって、この記事が少しでもヒントになればうれしいです。

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この記事を書いた人

ハルデザイン代表。東京都稲城市在住。「デザインで保育をもっとよくする」をコンセプトに保育園、幼稚園、認定こども園など保育施設のパンフレットやホームページを作成する事業「ハルデザイン」代表。全国の保育施設、約200箇所に訪問。一児の母。

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